posted 2015/10/18

円筒形で、鍵穴のみのデザイン。
このドアノブには大前提があって、
1.円筒は大きなキーシリンダーではなく、ノブであると認識できること。
2.筒の部分を回すのだ、と認識できること。
3.回す行為には、滑らない様な握力が必要なこと。
なかなか高いハードルです。
事実、大学関係者によると、結構開けづらいドアノブなんだとか。
確かに、両手に荷物を持っている時とか、ハンドクリームを塗っていて手が滑りやすい時の開けづらさは、容易に想像できます。
大学という場所が持つ「大前提」が可能にしたドアノブなんだと思いました。
威厳や独創性、思考や気付き。それらを醸し出すようなノブとして採用されたのでは。
そして、その大前提は時間の流れと共に変化して、今では不評を得るまでに。
「長く使える良いもの」とはいいますが、「長く使える」とは、そのモノが持つ大前提の部分の事を言うのだな、と感じさせるドアノブでした。